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江田島は文字通り島ですから、学校の裏側には山がそびえたっています。

これが古鷹山で、昔かの有名な【軍神広瀬中佐】が海軍兵学校在校中に数百回登ったといわれる由緒正しい山です。

 

標高はわずかに376mですがなかなか急峻な山で、頂上からは学校や海の美しい景色が望めます。

この時の登山にはいくつかの目的があって、一つはまだ馴染みの薄い同期との親睦を深めるということ、またもう一つには隊歌訓練のためでした。

 

山頂にて海上自衛隊隊歌【海をゆく】を絶叫し、その歌声が聞こえたら学校にいる教官が手旗で合格を送るというものでした。

お約束通り最初の何度かはだめで、最後は無事合格サインが出て下山するわけです。

お約束だと分かってはいても、合格サインが出たときは嬉しくてなんだか連帯感も高まってしまうものです。

上手いやり方だと思います。

 

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古鷹山登山競技

この古鷹山ですが、後に分隊対抗の【古鷹山登山競技】の修羅場と化します。

ふもとから分隊ごとに一斉にスタートして山を駆け上がり、全員のタイムを平均して順位をつけるという恐ろしい伝統競技です。

 

例年であればこの古鷹山で練習を重ねて、本番では宮島の弥山で競技が行われるのですが、前年の台風の影響で宮島は大変な被害を受けたことから、我々の期は本番も古鷹山で実施されることになったのです。

普通に平地を走る持久走ですら苦手な私にとっては、この時期は本当に辛かったのですが、後々登山を趣味とし一日10kmのジョギングを楽しむようになるとは、この当時は想像すらしていませんでした。

つくづく人間とは本当に分からないものです。

 

さて、本番ですが分隊内に飛び抜けて早い者も数人おり、遅い者(私はこちら)もそこそこ頑張ったことで、分隊対抗のこの競技では優勝することができました。

戦力になっていないので、嬉しいというよりはホッとしたというのが実情です。

 

でも、こういう競技に勝つことは本当に重要なことなのです。

これは後の部隊勤務においても非常に役に立ちました。

自分の所属するチームを勝利させることは、士気の高揚に欠かせない要素です。

一度この勝利の味を覚えた集団は結束力を増し、更なる高い目標へと進んでいくことができるからです。

『やる時はやる』というのが我が第3分隊のスローガンでしたが、これが遺憾なく発揮された瞬間だったといえるでしょう。

 

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