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時代は1991年

そうです。

陰りが見えてきたとはいえ、世の中はまだまだバブルの真っ只中でした。

地方の私立大学に通う私の自宅にも、分厚い【就職ガイド】なるものが届きました。

時代背景が現在とは全く異なっているため、多少の説明が必要かもしれませんね。

 

今では信じられないとは思いますが、私の場合大学4年の春まで就職に関してノーリアクションでした。

企業から送られてきた膨大な資料の中から良さそうなものを選んで連絡すると、大学の先輩がカレッジリクルーターとしてやって来て、食事をごちそうしてもらいながら仕事について話を聞く・・・そんな時代でした。

「就職に不利だからやめとけ」

という周囲の反対を無視して文学部(国際文化学科)を選んだ私にとって、企業に就職して営利目的のために働くということが全く実感できませんでした。

 

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最初のきっかけは、広報で入港した護衛艦を見学したことだったように記憶しています。(「まつゆき」だったかな?)

海上自衛隊に掃海艇があることはTVで見て知っていましたが、こんなでっかい護衛艦なるものが存在していたとは思ってもみませんでした。

そこで、大学4年の春休みに唯一の就職活動として、最寄りの自衛隊募集事務所にパンフレットを貰いに行ったのです。(服装はジーパンとTシャツ!)

対応してくれたのは、陸上自衛官の方でしたが

「海はきついから、やめた方がいいよ」

「陸の方がいいよ」

としきりに陸上をプッシュしていたことを記憶しています。

この時に

「君は大卒予定だから、これだね」

といって渡されたのが、『一般幹部候補生』のパンフレットでした。

この中に記載されていた『卒業後の遠洋練習航海』にガッツリと心を奪われました。

「やっぱり、海上自衛隊がいい。それも一般幹部候補生だ!」

この時点で、気持ちは確定していたのです。(試験に落ちることは、なぜか想定していない)

 

志望動機は建前から本音までいろいろありますので、思いつくまま列挙してみます。

建 前

  1. 1991年4月にペルシャ湾の機雷除去に海上自衛隊掃海部隊が派遣され、この報道を見て過酷な状況下で黙々と任務を遂行する隊員の姿に感銘を受けた。
  2. 一般企業で営利活動するよりも海上自衛隊に入って社会に貢献したい。
  3. 大学4年間は打ち込む対象を見つけられずなんとなく過ごしてしまった。厳しい環境でしっかりと自分自身を鍛えなおしたい。

 

本 音

  1. 制服がかっこいい。
  2. タダで海外旅行に行ける。
  3. コネや門閥がなくても問題ない。
  4. 今は好景気だが、公務員は景気に左右されない。
  5. 衣食住がタダである。

 

だいたいこんな感じでした。

今のご時世でしたら完全に就職難民となっていたでしょう。

まあ、入隊後は

『タダより高いものはない』

という古来からのことわざを身を持って体験することになりますが、このときはまだ何も知りません。

 

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