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海上自衛隊の食事と言えば、カレーライスが有名ですね。

いわゆる『海軍カレー』ということで、各総監部地区などの売店でよく見かけます。

 

実際カレーは人気のあるメニューですし、毎週金曜日になると

「今日はカレーか!」

とテンションも上がります。

カレーそのものが楽しみでもありますが、午後の仕事を終えれば土日(休日)ですからね。

今回はカレーだけではなく、海上自衛隊の食事について語りたいと思います。

 

幹部候補生学校

まずは、幹部候補生学校の食事についてですが・・・

今現在は分かりませんが、当時の幹部候補生学校は飯がまずいことで有名でした。(調理関係各位スミマセン)

これは、幹部候補生学校に限らず全ての教育機関(各術科学校、教育隊等)に共通していることかもしれませんが、数百人単位の食事を準備する必然性から避けられない批評なのではないでしょうか。

薄い味噌汁、骨っぽい魚(江田島フィッシュ)、なんとなく臭いのあるご飯など、ほとんどいい思い出がありません。

 

そんな中でも、カレーだけは美味しく頂いてましたけどね。(カレーは大量に作ると美味しい)

ただ、カレーはターメリック(ウコン)の体を温める効果により、強烈な眠気をもたらします。

まして、ここぞとばかりに大盛りにして食べてましたから、その満腹感との相乗効果もあり、人間の三大欲求に抗する術はなく、常に全面降伏しておりました。

 

初めて護衛艦実習で食事した時は

「うわっ、艦の飯美味い!!」

と感動しました。

そこで改めて、学校の食事がイケていないことを再認識することができるのですが・・・

それでも、防大出身の同期は

「防大よりもかなり美味いよ!」

といっていました。

 

後日、実習の関連で防大に行き、食事した時に

「なるほど」

と実感することになります。

上には上がいますし、下には下がいるということですね。

 

上といえば、後年潜水艦実習の時に食べた食事が群を抜いて美味しかった記憶があります。

それも、一度(一艦)だけではなくて複数の潜水艦においてです。

潜水艦では他に何の楽しみもないので、食事には力(予算も多い)を入れているからでしょう。

でもあんまり食べ過ぎると、ハッチから出れなくなるかも・・・

 

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練習艦隊

次に遠洋航海中の食事ですが、学校卒業直後ということもあり、美味しく感じました。

なりよりも、途中から生鮮食料品の搭載地が外国ということもあり、食事も欧米化する傾向にありました。

 

頻繁に出てきたのは、Tボーンステーキ、ロブスターなどです。

どちらも通常であれば

「おおっ!スゲー」

と思うようなメニューですが、頻度が高くなるにつれ

「またか・・・」

と思うようになります。

慣れとは恐ろしいのもです。

 

特に実習幹部は味わってゆっくり食べる余裕などなく、いつも詰め込みでしたので、ステーキは肉が噛み切れず胃がもたれました。

ロブスターもなんとなく泥臭い感じがします。

ここでも、カレーは鉄板メニューでした。

ただし、洋上では土日であっても休日とはならないので、カレーを食べたから次の日が休みということはありません・・・

 

艦艇部隊

護衛艦であれば全て飯が美味いか?

といえば答えはNOです。

それは、ひとえにその艦の調理員長の職務に対する姿勢がダイレクトに反映されるからです。

当然飯の美味い艦、不味い艦という評判がつきまといます。

 

ただし、飯の美味い艦はどうしても食べ過ぎてしまう乗員も多く、成人病の罹病率が上がってしまう(艦艇勤務は運動不足になりやすい)というなんとも皮肉な結果も確認されています。

私は幸いにも艦艇勤務で太ることはありませんでした。

 

士官室の食事(表裏)

護衛艦勤務になり、今までと最も異なるのは士官室で食事するということです。

幹部候補生学校から練習艦隊を通じて、食堂に並んで自分で食事を盛りつけ、空いている席で食べるというセルフサービススタイルでしたが、幹部として部隊配属されてからは士官室で準備されたものを食べることになります。

 

護衛艦の大きさにもよりますが、司令や艦長及び各科長などが座る『A卓』、士クラスや准尉さんの座る『B卓』などに分かれています。

『A卓』は序列順(指揮継承順序:幹部名簿に基づく)に座って、司令や艦長と談笑しながら食事するため、ちょっと窮屈な感じです。

『B卓』は席に限りがあるので、食べ終わった者から入れ替えになることが多いです。

入れ替えを理由に食事後、自室に戻って休むことも可能であるため、初級幹部にとってはありがたいことです。

 

この食事の準備は『士官室係』と呼ばれる各分隊から交代で派出された海士の皆さんによって行われます。

幹部が士官室でパソコンや書類を広げてしているところを、

「失礼します。食事準備します」

といって淡々と作業しなければいけません。

内心で

「もう、飯の時間なんだよっ!早くかたづけろや、このボケ幹部!」

と思っても顔や口に出してはいけません。

 

そんな、彼らの心情を無視していつまでもダラダラ仕事をしている幹部、また彼らの士官室係としてのサービスを当然のこととして敬意を持たない幹部などは、時としてテロの標的となることがあります。

雑巾のエキス入り味噌汁、一度床を転がして盛りつけられるソーセージ、ママレモン入りお茶・・・バラエティに富んだ多彩なメニューが用意されています。

彼らが嬉々として語る過去の戦歴の中でも、最も印象的なのは『一度チ〇〇をコップにつけた牛乳』です。(司令、艦長は牛乳をパックではなく、コップに入れて供される)

これを聞いて、自分が偉くなっても牛乳は絶対パックのまま飲もうと決意しました。

 

階級に違いはあれど、同じ人間として人格を尊重して接していれば、何の問題のないのですけどね。

初級幹部の皆さん(偉くなってもですが)、上げ膳据え膳の際はちゃんと『ありがとう』とお礼を言いましょうね。

人としての最低のマナーですよ。

最後に

「士官室係の皆さん、日々のお仕事ご苦労様です。憂さ晴らしはあくまでも人体に影響のない範囲でお願いします」

(海上自衛隊の食事について語る記事がこんなオチで良かったのか?)

 

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