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在職中に少なからず悩まされたことに『酒癖の悪い隊員』への対応があります。

私自身は全くの下戸ではないにせよ、どちらかといえば飲めない体質であります。

そのため、各種酒席において、ほぼ素面の状態を保っていることが多いのです。

人間観察の機会として、これ以上のものはなかなかありません。

ノリが悪いといわれればその通りなのですが、酒の力でタガを外すのはどうも性に合わないようです。

 

そういう私からすると、海上自衛隊は酒に関する失態にかなり寛容な組織だったように思えます。(あくまでも当時の印象ですが)

良く言えばおおらかな気風、悪く言えばだらしがない印象ですね。

酔った挙句に罵詈雑言は当然として、看板などの器物損壊、暴行未遂などにより、警察へ身柄を引き受けに行った経験は一度や二度ではありません。

他にも、寄港地等で停泊当直についている時(副直士官は士官室で仮眠している)、酔って帰艦した幹部が士官室で騒ぐこともあり大迷惑しました。

いくら上司や先輩であっても正直『イラッ』としていたことは否定できません。

また、そういう『オオ虎』達の共通点は、普段素面の時は非常に大人しく真面目な者が多いということです。

逆にそういう性格だからこそ、普段のストレスが蓄積しており、酒という起爆剤によって一気に自我が解放されるのかもしれませんし、あるいは、酒を言い訳にした確信犯的な行為なのかもしれません。

 

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酒に関する最も印象的なエピソードは、初任幹部時代の自分の送別会での出来事でした。

在任中ほぼ全期間で停泊当直をともにした〇〇長から(既に泥酔状態)

「ヘラヘラして艦長に取り入って、5級賞詞なんかもらいやがって!」

と突然の口撃をくらいます。

普段はいつもニコニコして大人しい感じの人だっただけに驚きました。

と同時に

「内心では、そういう風に見られていたのか・・・」

と残念な気持ちになりました。

同時に表面上の態度と深層心理の不一致について、多少の警戒心を持つべきだという教訓になりました。

 

確かに1年目で5級賞詞(職務精励)をもらうことは、皆無ではないにしても珍しいことかもしれません。

艦長から特別に可愛がられていたという自覚もあります。

ですが、賞詞が欲しくて勤務してきたわけではありませんでしたから、心外の極みだったのです。

ましてやあたかも追従者のごとく言われることなど。

まあ、本人は翌日ごく普通にしていたので、発言の記憶すらなかったのでしょうが(笑)

 

酒癖に関していえば、海上自衛官だけが特別悪いということではないのでしょうが、酒好きの人間にとって長い航海中禁酒を強いられ、いざ上陸となった時に今まで飲めなかった分まで取り戻そうという気持ちがあるのかもしれませんね。

いわゆる長期航海の直後は、事件発生の確率が高いようです。

そこは勤務形態の特殊性が影響しているのかもしれません。

酒は飲んでも飲まれるな。

海上武人としてスマートに嗜んで頂きたいと思います。

 

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