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任務ガスタービン課程を修業し、護衛艦『しまかぜ』に戻ってきました。

最初の護衛艦『せんだい』通信士との決定的な違いは2年目なので、後輩がいるということです。

 

士官室で最末席の幹部には、とにかく様々な雑務が回ってきます。

それが大幅に軽減されるということは日々の勤務にゆとりをもたらします。

 

『しまかぜ』は第3護衛隊群第63護衛隊所属のDDG(ミサイル護衛艦)ですから、地方隊所属のDE『せんだい』とは艦の大きさも士官室や乗員の数も違います。

『せんだい』ではA幹部(防大、一般大出身者)の士(サムライ)は自分だけでしたが、ここでは他に1期後輩の通信士とミサイル士がいるのです。

 

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昔は「武士道と云ふは死ぬことと見つけたり」(葉隠:山本常朝)といわれていましたが、今は「士(サムライ)と云ふは怒られることと見つけたり」ですから、ターゲットは多いほうが分散されるのです。

士(サムライ)とは『水雷士、通信士、機関士』など『「~士』がつく幹部のことをいいます。

 

それに加えて大きなアドバンテージは、1年間の経験により勤務の全体像を掴めているということです。

護衛艦勤務は年間を通じてある程度流れが決まっていますから、一度経験した行事については経験則を持って対処できるわけです。

 

役職は機関士、第3分隊士の他に体育係士官のみと、これも1年目に比べ随分楽になりました。

分隊士業務も体育係士官業務もすでに経験済みなので、あとはこの艦の実情に応じてアレンジすれば良いだけなのです。

自分自身このように余裕がありましたので、後輩にはいろいろとアドバイスしました。

 

1年目特有のつまづきポイントが存在するので、それを事前に知っていれば比較的楽に勤務できることを学んでいたためです。(その度にこういうことを教えてくれる先輩がいればなあと思っていました)

暗い夜道を歩くのに何も持たずに歩くのと、懐中電灯を持って歩くのとではどちらがより安全であるかは明白です。

 

ただし、私の配置は機関士なので、士官室マナーや文書業務の要領などは教えられるものの、艦橋での勤務について教えてあげることはできませんでした。

航海中の私の勤務場所は『操縦室』と呼ばれる機関科のコントロール室であるからです。

 

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