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航海長は『補職の職』であります。

これは何かといえば、発令時に『ちくま航海長を命ず』と記されることです。

これは航海長が航海科の科長であるからです。

 

過去の配置においては、『〇〇乗り組みを命ず』と発令され、着任後、艦の個命において『〇〇士(長)』に配置する』と発令されて来たのです。

それだけに職責が重くなったことを自覚せざるを得ませんでした。

階級的には2等海尉に過ぎませんが(幹部及び2尉3尉という言葉が存在します)、少なくとも職務上は一人前となったのです。

 

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航海中は全ての部署において、航海指揮官として艦の運航に責任を持つことになります。(もちろん艦長から委任された範囲内において)

また、教育訓練係士官として業務計画の策定や訓練計画の立案及び評価などに責任を有します。

若輩ながら、艦の運用の中枢に参画しているといっても過言ではありません。

 

その職責上また艦橋配置という特性上、艦長との関係は極めて密なものになります。

航海長勤務の明暗は艦長次第ともいえます。

私にとっての幸運は、この激務が予想される配置において、生涯に渡って敬愛の対象たる艦長にお仕えできたことです。

 

また、航海長の半身ともいうべき通信士は、1年目の配置ながら恐ろしく要領の良い俊英で(高校時代は県内で1位2位だったとか)、仕事のやり方と方向性を一度教えたら後は何の心配もありませんでした。(後輩でありながら、とても及ばないと感じた第1号でした)

更に補給長と砲術長は、私の同期であり士官室の雰囲気は明るく、最高の勤務環境でした。

 

着任時は『てしお水雷長』の時と同じく定期検査中でしたが、今回はもう検査終了間際であり、すぐに練度回復訓練の計画を立て調整しなければならないということでした。

朝の出港から夕方入港するまで、ひたすら艦橋に立ちっぱなしというハードな毎日でしたが、その後の勤務の糧には確実になりました。(特に指導する立場となった時に)

 

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