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部下を『くすっ』と笑わせることって結構大事なことだと思っています。

『あはは』でも『ぎゃはは』でも『クスクス』でもなく『くすっ』と笑わせることがミソなのです。

今回はこの『くすっ』と笑わせることの効能についてお話しします。

 

緊張をほぐす

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これはリラックスし過ぎかも

 

護衛艦が出港して航行諸訓練を行う際、緊張を強いられる場面というのは少なからずあります。

その多くは、やはり洋上給油などの運用作業ということになるのですが、これらは一歩間違えると大事故に繋がる可能性を秘めています。

事故によって怪我をすることは当然のことながら、場合によっては死に至る可能性すらゼロではありません。

しかし、その訓練をやらなくて良いのかといえば答えはもちろん『NO』ですよね。

だからこそ安全に作業できるよう万全を期して訓練に臨むのです。

 

この時

「この作業は危険な作業だ」

と身構えてしまって、必要以上に緊張し体が硬くなってしまっては本当に事故を招いてしまいます。

 

逆に

「いつもやっている作業だから」

と過度にリラックスしてしまい緊張感を喪失した状態になると、これまた事故を招いてしまいます。

スポーツの試合に臨むときと同じように『適度な緊張感を保持しつつリラックスした状態』を作り出す必要があるのです。

 

どうやって『くすっ』と笑わせるか

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こういう機微に敏感というか巧みなのが運用員長(掌帆長)です。

私の知っている限り最強のパフォーマーは護衛艦「てしお」の掌帆長だったと思います。

これには豊富な経験とともに、やはりある種の才能が必要とされるように思います。

この当時、私の役職は水雷長でしたから、甲板作業においては現場作業指揮官として作業全般(甲板上の)に責任を持つ立場にありました。

 

各種甲板作業の前には

「甲板作業員整列、〇甲板」

と艦内マイクで作業員を集合させ、注意事項等を示達します。

各艦によって細部のやり方は違うと思いますが、最初に私(水雷長)が全般の注意事項や作業の流れを説明し、細部事項を掌帆長から補足説明するという役割分担にしていました。

この時に必ず掌帆長が『くすっ』と笑わせて、最高のコンディションを創り出していたのです。

 

その場の雰囲気や状況によって話の内容はまちまちですし、それほど後に印象が残る内容ではないので具体例は思い出せません(笑)

でも、原則的なものは存在します。

1、あくまでも大真面目な顔と態度で話をする(決して話し手が笑ってはいけない)

2、聞き手が話を一回飲み込んで、後から意味が分かること(「あっ、そういうことか!」って感じで)

この2点だと思います。

 

少しの間があってオチが分かった時に『くすっ』という笑いがくるのです。

緊張感を最高に高めた状態で『くすっ』と笑わせて適度に緩和することで、作業に臨む最高のコンディションを維持することができ、その結果事故のない安全な作業ができるという訳ですね。

 

普段から練習すること

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自分自身もいつでも『くすっ』と笑わせられるように、朝の分隊整列や昼の課業整列において、意識しながら話をするように心掛けていました。

才能に乏しくとも何度も練習を重ねれば、それは経験の蓄積になるので確実に上達していきます。

話し方、声の抑揚、間の取り方など達人の技から学んだことは多いですね。

 

人前で話をする機会が多い人には、このテクニックは非常に役にたちます。

『くすっ』と笑わせることで、話し手(自分)に注目を集め次に何を言うのか心待ちにさせるのです。

この状態を作り出すことができたら、あなたが本当に伝えたい内容をいつでも相手の心に届けることができるでしょう。

 

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